[新作] KEMURI 発売日・協力プレイ・最新情報まとめ:中村育美氏が放つ新機軸「妖怪ハンティング」を徹底解剖

KEMURIは、かつてTango Gameworksで『Ghostwire: Tokyo』のクリエイティブ・ディレクターを務め、世界的な注目を集めた中村育美氏が率いるスタジオ「Unseen」のデビュー作である。本作は、現代的な高層ビルが立ち並ぶ「垂直に広がる都市」を舞台に、アスレチックな動きで妖怪を狩る三人称視点のアクションゲームだ。前作での経験を活かしつつも、よりダイナミックでアクロバティックなゲームプレイへと進化を遂げており、プレイヤーは妖怪ハンターとして縦横無尽に街を駆け巡ることになる。

KEMURI 公式カバー

▲ 公式カバーアート (提供: IGDB)

開発元 Unseen Inc.
対応プラットフォーム PlayStation 5, PC
発売予定日 2027年
ジャンル アーバン・アクション / 妖怪ハンティング
プレイ人数 1~3人(オンライン協力プレイ対応)

都市の闇を暴く「狐の窓」と憑依装束のシステム

KEMURIの世界観において、妖怪は都市の至る所に潜んでいる。それらは日本の伝承に基づいたものから、本作独自の解釈を加えたオリジナルデザインのものまで多岐にわたる。プレイヤーは親指と人差し指で「狐の窓(foxwindow)」を作ることで、隠れた妖怪を視覚化(スクライイング)し、その存在を暴き出す。巨大な「がしゃどくろ」のような圧倒的な脅威から、路地裏に潜む小さな影まで、探索の深さがそのままバトルの起点となる仕組みだ。

発見した妖怪を倒すことで、プレイヤーはそれらを「憑依装束(Possession Apparel)」へと変化させ、自らの力として纏うことができる。これは本作におけるクラスシステムとしての役割を果たしており、現在は「格闘」「弓術」「魔法」という3つの主要なプレイスタイルが明かされている。それぞれの装束は、単なる能力値の変化に留まらず、垂直方向の移動アクションや戦闘スタイルそのものを劇的に変化させるため、どの妖怪を狩り、どの装束を選択するかが戦略の核となるだろう。

KEMURIが提示する「儀式」としての協力プレイ

本作の最も野心的な試みは、オンライン協力プレイの設計にある。最大3人でのマルチプレイに対応しているが、それは単に同じ敵を殴るだけの単純なものではない。中村氏は、プレイヤーの役割を「一人が発見し、一人が導き、一人が最後の一撃を見舞う」と定義している。これは、妖怪を狩るプロセスを一種の「儀式」として捉えた設計であり、各プレイヤーが異なる責任を負うことで、一体感のあるマルチプレイ体験を創出しようとしている。

KEMURI 公式アートワーク

▲ 公式アートワーク (提供: IGDB)

さらに興味深いのは、協力プレイ中に「各プレイヤーで見える世界が微妙に異なる」というギミックだ。同じ場所にいながら、あるプレイヤーには見えているものが、別のプレイヤーには見えない、あるいは異なって見えるという「怪異」的なズレが意図的に組み込まれている。この不気味な不一致が、ゲームプレイにどのような緊張感やコミュニケーションの必要性をもたらすのか、従来の共闘アクションにはなかった心理的な深みが期待される。

孤独ではないシングルプレイとネットワークの融合

KEMURIはソロプレイ時においても、他のプレイヤーの存在を「気配」として感じさせる独創的なネットワーク機能を備えている。中村氏の説明によれば、プレイヤーが街の超常的な異常事態に深く踏み込む際、背後に誰かの気配を感じるような演出が含まれるという。これは、フロム・ソフトウェア作品に見られるような非同期的なつながりを、より都市伝説的、あるいは心霊現象的なアプローチで解釈し直したものと言える。一人で遊んでいても、常に「誰か」とこの不気味な都市を共有しているという感覚は、ホラーとアクションを融合させた本作独自の没入感を生むはずだ。

また、本作のアクションは非常に軽快で、高低差の激しい都市を跳ね回る様子は、かつての傑作『Gravity Rush』のような浮遊感と解放感を彷彿とさせる。自由落下中に発動できるメカニクスなどが実装されれば、垂直都市という舞台設定はさらに輝きを増すだろう。2027年の発売に向けて、Unseenがどのような「未知なるもの」を我々に提示してくれるのか、その全貌が明かされる日が待ち遠しい。

KEMURIが変えるマルチプレイの「共感覚」と儀式性
本作が目指す「役割の分担」は、単なるゲーム的な機能(タンクやアタッカー)を超え、民俗学的な「儀式」の再構築である。特にプレイヤー間で視覚情報が食い違うという設計は、協力プレイにおける「情報の非対称性」を利用した高度なUXデザインと言える。これにより、プレイヤーは言葉による対話だけでなく、互いの視覚を補完し合うという、より密接で奇妙な連携を強いられる。効率性のみを追求する昨今のマルチプレイゲームに対する、中村氏らしい強烈なアンチテーゼと芸術的表現の融合が、KEMURIの真の価値となるだろう。

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最終コンパス指数: 8.8 / 10

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