キングダムカム・デリバランスシリーズの最新作が、ファン待望のオープンワールドRPGとして開発されていることが、開発元であるWarhorse Studiosによって正式に公表された。2025年に発売され、圧倒的な没入感で高い評価を得た前作に続くこのプロジェクトは、単なるスピンオフではなく、シリーズの正統な進化を担う大規模なタイトルになる見通しだ。
▲ 公式カバーアート (提供: IGDB)
| タイトル | 未定(キングダムカム・デリバランス 次回作) |
|---|---|
| 開発元 | Warhorse Studios |
| ジャンル | オープンワールドRPG |
| 発売予定時期 | 2027年度内(2027年4月〜2028年3月) |
| 対応プラットフォーム | PC / PlayStation 5 / Xbox Series X/S |
キングダムカム・デリバランスの精神を継承する真のオープンワールド
今回の発表は、Warhorse Studiosが行った公式ライブ配信を通じて行われた。コミュニケーション・ディレクターのトビアス・シュトルツ・ツヴィリング氏は、ファンの間で飛び交っていた「新作は映画化プロジェクトではないか」あるいは「ゲーム性が大きく変わるのではないか」という懸念を払拭するように、新作が明確に「オープンワールドRPG」であることを強調した。これは、シリーズの根幹である15世紀中世ボヘミアの厳しい現実を生き抜くという体験が、次世代の技術でさらに拡張されることを意味している。
特筆すべきは、スタジオが現在「2つの正当なゲームプロジェクト」を並行して進めていると明かした点だ。そのうちの一つが本作であり、もう一方は「指輪物語(The Lord of the Rings)」の世界である中つ国を舞台にした完全新作のオープンワールドRPGである。これまでの歴史シミュレーター的なアプローチで培われた技術が、ファンタジーの金字塔とどのように融合するのか、そしてそれが本家シリーズにどのようなフィードバックをもたらすのかが、今後の大きな注目点となるだろう。
開発体制の強化と2027年度という発売スケジュール
最新のロードマップによれば、この新しいキングダムカム・デリバランスのアドベンチャーは、次年度(2027年度)の発売を目標としている。具体的な日付こそ明言されなかったが、2027年4月から2028年3月の期間内にリリースされる計画だ。前作の開発に長い歳月を要したことを踏まえ、スタジオ側は「次の作品まで7年も待たせることはない」と、開発スピードの向上に自信をのぞかせている。
▲ 公式アートワーク (提供: IGDB)
開発チームの布陣も判明しており、前作でリードデザイナーを務めたプロコップ・イルサ氏が本作のチームを率いている。一方で、デザインディレクターのヴィクトル・ボカン氏は「指輪物語」のプロジェクトに注力する形となっており、スタジオ内のリソースが戦略的に分配されていることが伺える。ディレクターのダニエル・ヴァヴラ氏は映画プロジェクトへの関与も示唆しているが、ゲーム開発の根幹は依然としてスタジオの「情熱プロジェクト」として強固に維持されているようだ。
次世代機市場におけるリアリズムの追求
PlayStation 5 ProやXbox Series Xといった現行世代のハードウェアが市場に定着している2026年現在、本作に求められるハードルは極めて高い。前作は歴史的考証に基づいた緻密なグラフィックと、空腹や睡眠、装備の損耗といったサバイバル要素を融合させた独自のゲームプレイでニッチな層から熱狂的な支持を得た。新作では、これらの要素を損なうことなく、より広大なマップと複雑なAI挙動をどのように両立させるかが鍵となる。
また、前作のエンディングが物語の大きな区切りを感じさせたことから、新作の時代設定や主人公が誰になるのかについても議論が絶えない。ヘンリーの物語の続きとなるのか、あるいは異なる時代の中世を描くのか。公式からは「ユニバースを拡大し続ける」という発言があったことから、より広範な歴史的背景を舞台にする可能性も否定できない。いずれにせよ、Warhorse Studiosが掲げる「妥協のないリアリズム」が次なるステージへ向かうことは間違いなさそうだ。
キングダムカム・デリバランスが示す歴史RPGの未来と開発の二極化
今回の発表で最も注目すべきは、Warhorse Studiosが「歴史リアリズム」と「ファンタジー(指輪物語)」という二つの巨大なオープンワールドを同時に制御しようとしている点だ。これは中世シミュレーターとしての地位を確立した同社が、そのシステムを汎用的なRPGフレームワークとして完成させた自信の表れだろう。2027年度という発売時期は、前作の熱狂が冷めぬうちに次の一手を投じる戦略的な判断であり、プレイヤーはより洗練された「中世での生活」を期待して間違いなさそうだ。
最終コンパス指数: 9.2 / 10